Amazonの食品スーパー「アマゾン・フレッシュ」 初リアル店舗がオープン

 米 Amazonは先週、カリフォルニア州ウッドランドヒルズに、初のオフライン食品スーパーの1店舗目をオープンしました。 「アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)」と呼ばれるこの新しい店舗は、一般消費者に開放される前に、限られた顧客を対象にオープンします。 

 Amazonは、アメリカのナチュラル系高級スーパーのホール・フーズ(Whole Foods)を買収し、オンライン上での食料品販売サービスを提供し、逆にホール・フーズの店舗でもAmazonのサービスを受けられるようにしていました。

 今回の実店舗のオープンで、Amazonとしては、オンラインとオフラインでの境界を無くした購買体験を提供していくことになります。

 ビジネス情報を伝えるメディア Business Insiderが、早速店内のレポートをしていたので、チェックしていきます。

(元記事 Business Insider:Amazon just opened the first location of its highly anticipated new chain of grocery stores. See inside.) 

 

アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)の店内の様子(写真は元記事より引用)


 アマゾンによると、アマゾンフレッシュの新店舗では、国内外の様々なブランドの商品を低価格で提供するだけでなく、ホール・フーズのプライベートブランドである「365 by ホールフーズマーケット」の商品も提供するという。


 また、パンや、注文が入ってから調理するピザ、ロティサリーチキン、ホットサンドなど、店内で作られた惣菜も販売します。

既製品だけでなく、その場で調理される惣菜類も販売(写真は元記事より引用)


 買い物客は、レジの列に並ばずに済む、アマゾンの新しい「ダッシュカート(Dash Cart)」を利用することも可能です。

 買い物の際、Amazonのアプリに出てくるアマゾン・フレッシュのQRコードを使ってサインインするだけで、通常通りカゴに荷物をいれて買い物をし、ダッシュカートの専用レーンを通れば、自動的に支払いが完了されます。

 カートに入れた商品を識別は、コンピュータ・ビジョンのアルゴリズムとセンサーフュージョンの技術を組み合わせて行っているとのことです。

自動的に決済が可能な、新しい「ダッシュカート(Dash Cart)」(写真は元記事より引用)


 同店では、新型コロナウイルスへの衛生安全対策として、全従業員と買い物客にフェイスカバーの着用を義務付け、マスクを必要とする人にはマスクを提供するとしています。

 また、全従業員に毎日の温度チェックを義務付け、50%のキャパシティで運営するそうです。          

衛生安全対策もしっかりと行われています(写真は元記事より引用)


 店内にあるカスタマーサービスのカウンターでは、オンラインのAmazonで購入した商品の受け取りや返品の対応をします。また、オンラインで注文した食料品を受け取りもカウンターで可能ですし、指定された場所に駐車し車に食料品を持ってきてもらうことも可能です。

店内のカスタマーサービスカウンターの様子(写真は元記事より引用)


 その他にも、アマゾン・フレッシュでは、アマゾンのプライムの会員に対し、無料の当日配達やピックアップのサービスを提供しています。

アマゾン・フレッシュでは、カートの自動決済だけではなく、通常のスタイルのレジも設置されている(写真は元記事より引用)


ー YAGI USA コメント ー

 ついに、アマゾン・フレッシュの実店舗1号店がオープンです。

 もともとウッドランドヒルズの店舗は、今年4月から営業していましたが、オンライン注文専用の店舗型倉庫である「ダークストア」として、デリバリーとピックアップ対応のみに使われていました。

 今回のアマゾン・フレッシュの実店舗の登場には、2つの大きな意義があると思います。

 1つは、テクノロジーの活用による小売店の進化です。

 テクノロジーの活用で言えば、「ダッシュカート」は顕著な例です。他にも、店内にはキオスク端末として、スマート・スピーカーの「アレクサ(Alexa)」を設置しており、買い物客は探している商品の売り場を音声で尋ねることができます。また、アマゾン・フレッシュの店舗は、小さい倉庫の役割も果たしており、店舗の裏ではロボットによる物流で、オンライン注文への対応などを行います。


 もう1つは、オンラインとオフラインでの購買体験の境目がなくなっていく点です。

 例えば、アマゾンが開発したスマートスピーカー「Alexa(アレクサ)」が家にあれば、事前に家で登録しておいた買い物リストを、「ダッシュカート」に表示させることができます。「ダッシュカート」による自動決済も、自身のアマゾンアカウントに請求されることになるので、ここでもオンとオフが自然と繋がっています。実店舗のサービスカウンターで、事前にオンラインのアマゾンで注文していた商品を受けとったり、返品ができたりすることでも、オンとオフの境界がなくなっていると感じるでしょう。


 アマゾン・フレッシュの店舗は、既にカリフォルニア州の中で、アーバイン、ノースリッジ、ノースハリウッドでの出店が決まっています。小売業界にとって、アマゾン・フレッシュはテクノロジーを活用した新しい小売店の良い参考例でありますが、それ以上に大きな脅威であると感じているはずです。

 新型コロナの影響で消費動向や小売店の役割が大きく変化していくなか、未来の小売店の姿が見える、最大注目トピックではないでしょうか。店舗が一般に開放された際には、訪問してレポートできればと思います。


 最後に、アマゾン・フレッシュの紹介動画を添付しますので、チェックしてみてください。

【YAGI USA ビジネスコラム ライター(東京): 神戸 孝平】


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